ヘバーデン結節のテーピング治療

ヘバーデン結節とは、手指の一番先の関節(DIP関節)が変形して曲がってしまう疾患です​。原因は明確に解明されていませんが、特に更年期以降の女性に多く発症することから、女性ホルモン(エストロゲン)の減少や、加齢や指の酷使、遺伝的要因も影響すると考えられています。

主な症状としては、指先の関節に腫れ痛みが生じ、関節が太く変形します。また関節がうまく動かせずこわばり(特に朝の指のこわばり)を感じることもあります​。進行すると関節に骨のこぶ(小さな硬い結節)が現れ、指が十分伸ばせなくなったり、強く握る動作が困難になります​。

痛みや腫れは左右両手の複数の指に出ることもあり、日常生活で瓶の蓋を開ける、ボタンを留めるといった細かい動作がしにくくなる場合もあります​

へバーデン結節

ヘバーデン結節の例。両手の指先関節に骨性の結節(こぶ)ができ、関節が肥大・変形しています。このように指の末端関節が変形するのがヘバーデン結節の特徴です。

テーピングの具体的な方法

ヘバーデン結節の痛み軽減や変形予防には、患部をテーピングで固定・サポートする方法が有効です。テーピングによって関節の過度な動きが制限されると、関節への負担が減り痛みが和らぎます​。動きを抑えることで炎症も鎮まりやすくなり、日常生活で指を使いやすくする効果が期待できます。以下に具体的なテーピング方法を説明します。

  • 使用するテープの種類: 伸縮性のあるキネシオテープやエラスチックテープなど、肌に貼れて指の動きに沿うタイプのテープが適しています。例えば幅1~2cm程度の細めのキネシオテープを使うと指に巻きやすいです。伸縮性のないスポーツテープを用いてしっかり固定する方法もありますが、強い粘着力は皮膚トラブルの原因にもなるため注意が必要です。なお、現場では市販のビニールテープ(文具用の透明テープ)を代用する方法も推奨されています。ビニールテープは粘着力が弱めで肌に優しく、水にも強いため家事の最中でも巻いたままにできるといった利点があります。
  • 正しい貼り方の手順: あらかじめ5~10cmほどのテープを用意し角を丸くカットしておくと剥がれにくくなります。関節を軽く曲げた自然な位置でテーピングしましょう。

ステップ1: 痛みのある指の第一関節(DIP関節)にテープを当て、関節を囲むように巻き始めます。テープの端を関節の少し下(手のひら側寄り)に貼り付け、関節の背側に向かって軽く引っ張りながら一周巻きつけます。このときテープがシワにならないように指に密着させ、関節の上下にまたがるように貼るのがポイントです。

ステップ2: 関節部分を中心にテープを2~3重にぐるぐると巻き付けます。重ね貼りすることでテープに厚みが出て関節の固定力が高まります​。

最後にテープの端を重ねてしっかり押さえ、固定完了です。

メリット・デメリット

メリット(効果): テーピングにより関節を安静に保つことで、痛みの原因となる動きを抑制できます。実際、指の関節をテーピングや装具で固定すると痛みの軽減炎症の軽減関節への負担軽減につながり​、結果的に関節の安定性向上変形進行の抑制にも効果が期待できます​。

簡単に巻くだけで痛みが和らげば、日常の動作もしやすくなり生活の質が向上します。またテーピングをしておくと指をぶつけた際の衝撃を和らげ、「響くような痛み」を防ぐこともできます​。費用面でもメリットが大きく、専用サポーターや市販薬に比べて安価ですみます。特に前述のビニールテープを利用する方法は1巻き数百円程度と経済的で、毎日貼り替えても負担になりにくいです​。こういったテープ自体防水性があるものが多く、家事の邪魔にならないため、日常的なケアとして継続しやすい点も利点です。

デメリット(注意点): テーピングはあくまで対症療法であり、根本的に関節の変形を治すものではありません。痛みが強い急性期にはテープで固定して安静にすることが有効ですが、痛みがおさまった後も関節の可動域を維持するリハビリは必要です。長期間ずっと巻き続けていると関節が硬くなったり、周囲の筋力が低下する可能性があるため、状態に応じて着脱しましょう。また、皮膚トラブルにも注意が必要です。テープの粘着剤によってはかぶれやかゆみを生じる人もいます。特に市販の強力なスポーツテープを用いると皮膚が赤くただれるケースがあります。肌が弱い方は、粘着力の弱いテープ(低刺激テープやビニールテープなど)を選ぶと良いでしょう​。

ヘバーデン結節テーピング

万が一かゆみ・かぶれが出た場合は直ちに使用を中止し、皮膚を保護してください。貼り方については、医療機関で指導される方法が複雑すぎてうまく再現できないという声もあります​。自己流で誤った巻き方をすると十分な効果が得られなかったり、逆に他の関節に負担をかけてしまう心配もあるかと思いますが、この記事で紹介したようなシンプルな巻き方で十分効果がありますので​難しく考えすぎず正しくテーピングすることが大切です。

日々の生活で指を労る習慣を身につければ、再発予防や症状緩和に役立ちます。ヘバーデン結節は誰にでも起こり得る身近な関節のトラブルだからこそ、「歳のせい」とあなどらず正しく向き合うことが大切です。

動注治療を
豊田市で受けられる

この治療法は、症状の改善だけでなく、痛みを抱えた日常生活を取り戻す希望として、多くの患者様から期待を寄せられています。

愛知県で動注治療を受けられるクリニックはまだ限られていますが、当院はオクノクリニックとライセンス契約を結び、専門的な治療を提供しています。

へバーデン結節治療の新しい選択肢として、ぜひご検討ください。

動注治療で 84.5% が改善

3ヶ月以内に痛みの自覚症状が改善

オクノクリニックでは、動脈注射療法の効果を追跡するため、定期的に報告会を実施しています。最近のデータでは、治療を受けた方の84.5%が3ヶ月以内に痛みの自覚症状が改善したと報告されています。

この高い改善率は、動脈注射療法がヘバーデン結節の根本的な原因にアプローチし、痛みを効果的に和らげる治療法であることを示しています。

さらに、動注治療後1年間の116例を対象としたアンケート研究では、3ヶ月後に84.5%、6ヶ月後に72.5%、12ヶ月後に75%の方が症状改善を実感しています。この結果は、動注治療が持続的な効果を持つことを裏付けています。

多くの患者様が、この治療によって日常生活の質を取り戻し、新たな希望を見出しています。痛みや不調に悩む方は、ぜひ動注治療を選択肢の一つとしてご検討ください。

痛みの軽減と日常生活の改善を目指し、患者様一人ひとりに合わせた治療を提供しております。

もし「痛みが続いている」「改善が見られない」と感じている方はぜひご相談ください。ご予約はお電話またはウェブで承っております。ご来院心よりお待ちしております。

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