指をパキパキ鳴らすのはヘバーデン結節を悪化させる可能性はある?やめたほうがよいか。

ヘバーデン結節とは、指先の第一関節(DIP関節)に生じる変形性関節症で、更年期以降の女性に多くみられます。

指の関節の軟骨がすり減り、関節に痛みや腫れが起こって骨のこぶ(結節)ができるのが特徴です

症状が進むと関節が曲がって変形したままになることもあります。一方、関節リウマチは自己免疫による全身性の関節炎であり、主に手指では第二関節(PIP関節)や指の付け根(MCP関節)に炎症と腫れが起こります​。

目次

指をポキポキ鳴らす行為のメカニズムと関節への影響

指の関節を意図的に曲げ伸ばししたり引っぱったりして「ポキポキ」という音を鳴らした経験がない方は、ほとんどいないのではないでしょうか。一般にこの音の正体は、関節液内に生じた気泡が弾ける音であると考えられています​。

関節を動かして関節内の圧力が急激に低下すると滑液中に小さな気泡(キャビテーション)が発生し、それが潰れるときに「ポキッ」という音が出るわけです。

この現象自体は自然なもので、音が鳴ること自体が関節の病気を意味するわけではありません。

過去には「指を鳴らすと関節が太くなる」「将来関節炎になる」といった説が心配されましたが、医学的研究では頻繁に指をポキポキ鳴らしても長期的な悪影響は確認されなかったとの報告があります。例えばカナダのアルバータ大学の研究でも、「習慣的に指を鳴らす行為で関節が変形したり関節症になるエビデンスは認められない」と結論付けられています​。

ただし、指を鳴らす際に自分で加える力には注意が必要です。音そのものは気泡によるものですが、関節を鳴らそうと強い力を加えると、その外力が関節や軟骨に微細な損傷を与える可能性があります。

気泡がはじけるエネルギーと自分で関節に加えるエネルギーは区別すべきで、自分の力で与えたエネルギーによる自傷リスクはそれなりにある」と指摘もあります。

長年習慣的にポキポキと鳴らし続けていると、関節内部の軟骨に反復する微小な衝撃が加わり、軟骨損傷とそれを修復しようとする過程で関節が肥大化して太くなる可能性が指摘されています。

過度なクラッキングの習慣は関節周囲の軟部組織や軟骨に負担をかけ、長い目で見れば関節の腫れ・肥大の一因となり得ると言えます。

ヘバーデン結節における指鳴らし行為は症状を悪化させるか?

では、すでにヘバーデン結節という指の変形性関節症を抱えている人が、指の関節をポキポキ鳴らすと症状は悪化するのでしょうか? 結論から言えば、「症状を著しく進行させる明確な科学的根拠はないが、推奨もされない」といったところです。指を鳴らす行為それ自体がヘバーデン結節の原因になるという証拠はなく、適度になら基本的には大きな害は少ないと考えられます。

ただし、ヘバーデン結節では関節の軟骨がすでに磨耗し変形が生じており、痛みや炎症も起こりやすくなっています。そうした脆弱な関節にわざわざ負荷をかける行為は避ける方が無難です​。

指を鳴らすために関節を強くひねったり引っぱったりすれば、一時的に痛みが増したり関節包や靭帯を傷める可能性があります。また炎症期の関節ではわずかな刺激でも痛みが走るため、鳴らそうとしてさらに炎症をあおるリスクもあります。

実際、整形外科の現場でもヘバーデン結節の患者には関節への不要な負担を減らすよう指導します。指をポキポキ鳴らす習慣についても、「絶対にダメ」という確固たるデータはないものの、痛みや腫れがあるときはもちろん控えるべきですし、症状がなくても積極的に鳴らすメリットはありません。むしろ前述のように習慣的なクラッキング(ポキポキならす行為)は関節の腫れや肥厚を招く恐れがあります​。

以上より、ヘバーデン結節のある指は自発的に鳴らさない方が良いでしょう。どうしても癖で鳴らしてしまう人は、テーピングやサポーターで関節を固定しておくと鳴らしにくくなるので対策の一つです(就寝中に無意識に鳴らしてしまう場合なども同様です)。症状のある関節はできるだけ安静に保ち、過度なストレスをかけないことが改善を促す基本となります​。

まとめ: 指をポキポキ鳴らす行為そのものは必ずしも関節疾患の直接の原因とはなりませんが、ヘバーデン結節など関節に変形や痛みがある場合には、わざわざ鳴らすメリットはありません。むしろ関節への負担を減らし、痛みや炎症をコントロールすることが最優先です。日常生活で指を労わりつつ、必要に応じて医療機関で適切な治療やリハビリを受けることで、ヘバーデン結節の症状悪化を防ぎ、指の機能を維持していくことができます。日頃から指先の使いすぎに注意し、症状があれば早めに医師に相談するようにしましょう。

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