SLE(全身性エリテマトーデス)は、自己免疫性疾患の一種であり、本来はバイキンなどの異物を排除するための免疫が、間違えて正常な細胞を攻撃してしまう病気です。SLEは多様な症状を持ち、全身のさまざまな臓器に影響を及ぼすことが特徴です。
SLEの原因ははっきりとは解明されていませんが、遺伝的要因や環境要因、ホルモンなどが関与していると考えられています。免疫系の異常により、自己抗体などが産生されます。
SLEの症状は多岐にわたり、個人によって異なりますが、以下のような症状が見られることがあります。
- 皮膚症状: 顔の紅潮、発疹、光線過敏症、皮膚潰瘍などの皮膚症状が現れることがあります。
- 関節痛: 関節の痛みや腫れ、関節炎がみられることがあります。
- 内臓の症状: 肺炎、心膜炎、腎炎、神経炎、脳炎など、内臓に炎症を起こすことがあります。
- 全身の症状: 発熱、倦怠感、体重減少、リンパ節の腫れなどの全身的な症状が現れることがあります。
- 血液の異常: 貧血、血小板減少症、白血球低下などの血液の異常がみられることがあります。
SLEの診断は症状や身体所見、血液検査、免疫学的検査、画像検査などを総合的に行い、他の病気との鑑別を行った上で行われます。