患者様からいただく質問で
「関節リウマチは遺伝しますか?」
という質問をよくいただきます。
ご家族様がリウマチになっていて、「自分もなるのでは?」という心配や、「この痛みがリウマチのせいでは?」と心配されていると思います。
答えとしては、家族にリウマチの患者さんが居る場合、少し発症しやすいといえます。ですが、100%発症するわけではありません。
このページでは
・関節リウマチの遺伝しやすさ
・発症を予防する方法
についてお伝えします。
目次
関節リウマチ発症にかかわる遺伝的素因+環境要因
関節リウマチは、ある程度の遺伝子やすさがあります。
研究の結果、家族歴がある中で
・一卵性双生児は16-62倍発症しやすい
・同胞の場合、2-17倍発症しやすい
とされています。
遺伝的な要素は真ん中の列で、ある程度の遺伝的な要素があります。
遺伝的にリウマチになりやすい場合、予防方法は?
関節リウマチは、遺伝的要因だけではなく、環境的要因(環境で変えられる要素)があります。
環境的要因をへらすことで、予防をしていきます。
喫煙を避ける ー禁煙+受動喫煙を避けるー
関節リウマチの発症に最も関わる環境要因
遺伝的な要素がある方が喫煙をする場合、遺伝的な要素がなく非喫煙化の方に比べ21倍発症率があがるという報告があります。
遺伝要素と環境要素の掛け算のような影響は、遺伝子環境相互作用と言われており、喫煙が多いほどリスクがあがるとされています。
関節リウマチが心配な方、遺伝的な要素もあって心配な方は、すぐに禁煙に取り組まれることをおすすめします。
歯周病予防 Porphylomonas gingivalisと関節リウマチ
歯周病も、関節リウマチのリスクを上げるとされています。
Porphylomonas gingivalisという菌が、特別なシトルリン化酵素保有菌と報告されえおり、発症に関わっていると考えられています。
歯周病予防・治療や禁煙など、日常で取り組めることで、発症のリスクを減らしていきましょう。