SAPHO症候群ー掌蹠膿疱症と痛みがある時の鑑別疾患ー

SAPHO症候群は、 掌蹠膿疱症性骨関節炎(PAO)を含む多くの症状を起こす炎症性骨関節疾患です。

骨炎、滑膜炎、骨化症などの筋骨格系症状はSAPHO症候群の特徴であり、全身の様々な部位に発症します。

SAPHO症候群の有病率は不明ですが、日本では掌蹠膿疱症(PPP)の有病率は0.12%と報告されており、掌蹠膿疱症患者の10-30%が掌蹠膿疱症性骨関節炎を有しているとされますので、概算すると1万人に3人くらいの計算になるでしょうか。

SAPHO症候群30代から50代の患者に多くみられ、女性に優位に見られます。診断は通常、リウマチ専門医または皮膚科専門医によって行われます。

診断には、診断基準や、概略を説明した様々な臨床的、放射線的、および検査的特徴で確認されます。


治療の目標は、健康関連のQOLを最大限に高め、構造変化や破壊を防ぎ、身体機能や社会参加を正常化することです。

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