関節リウマチと社会的寛解について

関節リウマチの治療は、20年間で飛躍的に改善したと言われています。

治療の目標も

 ①寛解

 ②関節破壊の進行抑制とさらなる身体機能の改善

 ③社会的寛解(職業・社会生活に関節リウマチが全く悪影響を与えない状態)

と、変化してきています(関節リウマチ診療ガイドライン2020年 2ページより引用)

当院を開業したきっかけは、
「関節リウマチの受診を、平日の日中以外の時間に通えるようにしたら、生活への支障が少ないのでは?」
と考えたからです。

関節リウマチの治療のために専門医を受診すると、長い場合、半日~1日近くかかります。

働きながら受診する方を診療する機会が増えるにつれて、貴重な休みが受診で使われることに、申し訳ないなと考える機会が増えてきました。

関節リウマチの費用には、直接の医療費用だけではなく、間接費用と呼ばれる費用があります。

間接費用とは

・関節リウマチで仕事を休む、転職や離職を必要とする生産性損失(absentteismと呼びます)

・関節リウマチのため、以前と同様な仕事ができない(presenteeismと呼びます)

ことを指します。

関節リウマチの患者さんが、生活をしながらでも受診しやすいこと。それが、これからの関節リウマチの治療目標である社会的寛解に、つながると良いなと考えています。

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