メトトレキサートを飲むと気持ち悪くなる場合の対策と治療方法(メトトレキサート®、リウマトレックス®、メトレート®)とメトジェクト®

当院に受診される患者様から時々頂く相談の一つに

「メトトレキサート」を飲んだ時に
・胃腸がムカムカして気持ち悪い
・どうしても気持ち悪くて飲めない

という相談をいただくことがあります。

飲み薬のメトトレキサートの場合、一定の割合で吐き気症状が出る方がいます。
では、メトトレキサートが吐き気で飲めない場合、対処方法はどうしたらよいかというと、大きく3つあると考えます。

1.分割内服にしてみる

2.メトトレキサートを使用しない場合の治療方法を考える

3.注射製剤のメトトレキサート(メトジェクト®)に切り替える

1つずつ解説します。

目次

1.分割内服にしてみる

メトトレキサートの内服方法は、「1日1回で飲む」「1日2回で飲む」「2日に分けて飲む」のパターンがあります。

合計が同じ錠数なら分けて内服したほうが吐き気が出にくい、という患者さんもいらっしゃいます。
それで飲めるようになった、という患者様もいらっしゃるので、まずこちらを提案することが多いです。

日本リウマチ学会から出ている、「メトトレキサートを服用する患者さんへ」より上記の図は引用しています。

2.メトトレキサートを使用しない場合の治療方法を考える

メトトレキサートは、「アンカー薬剤」と呼ばれ、関節リウマチ治療の中心的な役割を持った薬です。

※「アンカー」は、中心的役割を果たしている、信頼がかけられている人や物を指す言葉として使われています。メトトレキサートは関節リウマチ治療を左右する重要な役割を果たす薬剤であると同時に、他の抗リウマチ薬と組み合わせて使うときの基本薬です。

特にTNF阻害薬では併用(一緒に使う)をしていきたいですし、可能であれば使用できたほうが良いです。

ですが、本当に使用するのが難しい場合に関しては、メトトレキサートを併用しない治療方針というものがあるので、それにそって治療の提案・相談を行っていきます。

その方針に関しては、患者様の年齢や関節リウマチの状況次第になるため、患者様の状態にあった治療を検討していきます。

3.注射製剤のメトトレキサート(メトジェクト®)に切り替える

飲み薬の場合、飲んで胃腸で吸収される際の嘔気に対し、注射製剤が出てきました。

嘔気に関しては、内服よりも少ないというデータもあり、今後はこちらの注射も選択肢になってくると思います。

当院では、上記のどの方法も可能で、患者様と相談し治療方法を話し合っていきます。

初診は30分ほどご用意しておりますため、メトトレキサートの内服でお困りの方は、一度ご相談ください。

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