腰痛症に対する解決方法【鍼灸】を医師が解説します。

※当院の鍼灸師、松浦鍼灸師が腰痛の受講生にセミナーで施術し、許可を得て撮影した動画になります

とよた鍼灸サロンHALでは、松浦鍼灸師、白井鍼灸師が秘伝の鍼灸技術で腰痛を改善させます。

もし腰痛でお困りの方は、当院へ相談ください。

目次

腰痛症とは

腰痛症は、腰椎周辺に発生する痛みや不快感を指します。

腰痛は、急性または慢性のいずれかに分類され、生活に大きな影響を与えます。急性腰痛は通常、急なけがや筋肉の緊張などが原因で発生し、数日から数週間で改善に向かうことが多いです。一方、慢性腰痛は持続的で、数ヶ月以上にわたり症状が続く状態を指します。

1. 腰痛の主な原因

筋肉や靭帯の損傷: 腰部の筋肉や靭帯の急激な過度の使用や損傷は、急性腰痛の主な原因となります。例えば、重い物を持ち上げた際の誤った姿勢や急激な運動、転倒などが含まれます。

椎間板ヘルニア: 椎間板は脊椎の間に位置するクッションのような組織で、外傷や加齢によりヘルニア(椎間板の膨らみ)が発生することがあります。ヘルニアが神経を圧迫すると、激しい痛みやしびれが生じます。

脊椎の変形: 腰椎の変形や異常なカーブも腰痛の原因となります。特に脊椎が前弯症や後弯症といった異常を示すと、筋肉や神経に負担がかかりやすくなります。

関節症: 腰椎の関節に炎症が生じることで、慢性的な腰痛が引き起こされることがあります。関節症は加齢により関節の軟骨が摩耗しやすくなることが一因となります。

姿勢の悪化: 長時間の不適切な姿勢やデスクワークなどが原因で、腰に過度な負担がかかり、筋肉の不均衡が生じることがあります。これにより慢性的な腰痛が発生することがあります。

心理的要因: ストレスや精神的な負担も腰痛を引き起こす要因となります。心身の不調和が筋肉の緊張を引き起こし、それが腰痛を誘発することがあります。

ただし、腰痛の85%は、原因がはっきりと特定できない【非特異性腰痛】とされており、病院で怖い病気ではないと言われて安心できた一方、腰痛が解決せず困っている、という方は多いです。

※NHK健康チャンネル(https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_510.html)から引用

腰痛に対する鍼灸の効果


鍼灸が多岐にわたり作用機序から、腰痛に対して有効性を示します。以下に、主な作用機序をいくつか紹介します。

  1. 神経系の調整:
    • 鍼灸は神経系を調整する作用があります。特に自律神経系に影響を与え、交感神経と副交感神経のバランスを整えることで、筋肉の緊張や神経の過敏性を和らげます。これにより、腰部の痛みや炎症の緩和が期待できます。慢性的な腰痛で、痛みだけでなくイライラや不安や不眠などのストレスが加わっているときには、例えば西洋医学ではデュロキセチンなどの抗うつ薬が疼痛に使用されますが、鍼灸も心に働きかける作用があるとされています。
  2. 炎症の抑制:
    • 鍼灸は体内の炎症反応を抑制する働きがあります。特に局所の鍼刺激が炎症を鎮め、組織の修復を促進します。腰痛の一因となる炎症の軽減に寄与します。
  3. 血流の促進:
    • 鍼灸による刺激が血管を拡張し、血流を増加させます。これにより、酸素や栄養素の供給が向上し、筋肉や組織の代謝が活発化。痛みやこわばりの改善が期待されます。
  4. エンドルフィンの放出:
    • 鍼灸刺激が脳内でエンドルフィンと呼ばれる自然の鎮痛物質を放出させます。これにより、鎮痛効果が得られ、腰痛の痛みを和らげます。
  5. 筋肉の緊張の緩和:
    • 鍼灸が特定の筋肉や筋膜に作用することで、過剰な筋肉の緊張を緩和させます。これにより、腰部の筋肉が緩み、姿勢の改善や痛みの軽減が期待されます。
  6. ツボ刺激による影響:
    • 東洋医学においては、特定のツボへの刺激がエネルギーのバランスを整えるとされています。腰痛に関連するツボへの鍼刺激が、エネルギーフローの調整や不調和の解消に寄与します。

以上のような作用機序で、鍼灸は腰痛の改善に寄与すると考えられています。鍼灸や東洋医学は、伝統的な医学で、【結果ありき】で発達してきた分野です。そのため、理屈よりまず結果の実感が先立っている医学で、少しずつ【なぜ効くか】が解明されつつある学問です。

鍼灸は腰痛にとても良く効きます。ただ、「なぜ効くか」はまだ研究途中です。

効果があるため、腰痛症は医療保険の適応疾患にもなっています。

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