三物黄苓湯(サンモツオウゴントウ):ツムラ121番の効能・効果、副作用

三物黄芩湯の特徴

手足のほてりが激しくて寝られない場合に用いられる漢方薬です。神経症、不眠、湿疹、水虫、口内炎、自律神経失調症に応用されます。

以前は産後の発熱、水虫などによく用いましたが、最近ではその目的ではほとんど使われていません。

中国・漢時代の「金匱要略(キンキヨウリャク)」に記されています。

次のような人に有効です。

  • 手足のほてり
  • 頭痛
  • 口が渇く
  • 口臭がある

三物黄芩湯の作用

黄芩(オウゴン)、苦参(クジン)は熱を冷ます作用があります。

地黄(ジオウ)は体液の産生を補う作用があります。

三物黄芩湯の成分

三物黄芩湯は、下記の3種類の生薬からなります。

・地黄(ジオウ):ゴマノハグサ科アカヤジオウの根を乾燥させたもの。薬効は、熱を除き、血液循環をよくする作用があります。

・黄芩(オウゴン):シソ科コガネバナの根を乾燥させたもの。熱を除き、イライラや炎症を抑える作用があります。

・苦参(クジン) :マメ科クララの根を乾燥させたもの。薬効は、湿疹を抑え、かゆみを取る作用があります。

三物黄芩湯の副作用

配合生薬の地黄により、胃腸が虚弱な人が用いると、食欲不振、下痢などの胃腸障害が起こることがあります。

間質性肺炎、肝機能障害の副作用が報告されています。

三物黄芩湯の服用方法

ツムラ三物黄芩湯エキス顆粒によると、通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口服用するとされています。年齢、体重、症状により適宜増減してください。
基本的に漢方エキス製剤は、お湯に溶かしてから服用すると良い効果が期待されます。

参考文献
・漢方薬の選び方・使い方(土屋書店)
・治りにくい病気の漢方治療(創元社)
・漢方薬の服薬指導(南山堂)
・NHKきょうの健康 漢方薬事典(主婦と生活社)
・漢方相談ガイド(南山堂)

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