牡丹皮(ボタンピ)の効能・使用される漢方薬 西洋医学との関わり

牡丹皮はボタン科牡丹の根皮を乾燥させた、清熱涼血薬に分類される生薬です。中国、朝鮮半島、日本を産地とし、フェノール類、モノテルペン配糖体を成分とします。

 

【中医学的に見る牡丹皮と効能】

心、肝、腎を帰経とし、味を苦、辛、性を微寒とする生薬です。温熱病の後期(夜間になると発熱するが朝には解熱するものなど)、あるいは陰液が不足している為には内側に熱がこもっている状態、月経周期が短く生理前に発熱する症状に効果があります。血が滞っていることによる、無月経や生理痛にも活血作用(=瘀血を解消する事)により改善します。但し、血虚の方、妊娠中の方、生理の出血量が多い方には用いません。

 

【牡丹皮が用いられる主な漢方薬】

  • 大黄牡丹皮湯(ダイオウボタンピトウ)

:本剤は瘀血薬の代表的な漢方薬です。牡丹皮はこの漢方薬において、清熱による活血化瘀作用を発揮しています。

大黄牡丹皮湯(ダイオウボタンピトウ)の効果・効能

 

  • 桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)

:生薬「葛根」のページを参照して下さい。牡丹皮はこの漢方薬において、活血化瘀による清熱作用を発揮しています。

桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)の効果・効能

 

  • 加味逍遥散(カミショウヨウサン)

:生薬「葛根」のページを参照して下さい。牡丹皮はこの漢方薬において、涼血止血作用を発揮しています。

加味逍遙散(カミショウヨウサン)

 

【西洋医学的に見る牡丹皮】

エタノールエキスでは抗アレルギー作用が、牡丹皮のフェノール類の一つであるペオノールでは抗菌作用、抗炎症作用、中枢抑制作用が見られます。

 

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