黄耆(オウギ)の効能・使用される漢方薬 西洋医学との関わり

黄耆とは、マメ科の植物である黄耆の根を乾燥させた補気薬に分類される生薬です。中国、朝鮮半島、トルコ、イランを産地としサポニン類、フラボノイド類を主成分としています。

黄耆の名前は花が黄色であり、また虚弱体質者に用いる補材の長(=耆)であるこに由来しています。

【中医学的に見る黄耆の効能】

脾・肺経を帰経とし、味を甘、性を微温とする生薬です。補気昇陽作用により内臓下垂(胃下垂、脱肛など)の治療に使用されます。また、固表止汗作用により寝汗の改善や排膿作用により治りづらい傷口にも効果を示します。その他にも、利水退腫作用により浮腫みや排尿障害を改善する働きも持ちます。

【黄耆が使用される主な漢方薬】

:色白で汗をかきやすい傾向があるものの肥満症、関節痛、むくみの改善に使用されます。黄耆はこの漢方薬において、補気健脾作用によって利水する効果を発揮しています。

:生薬「釣藤鈎」のページを参照して下さい。黄耆はこの漢方薬において、補気健脾作用により補血薬の吸収を高めて、補血の効能を強める効果を発揮しています。

:生薬「当帰」のページを参照して下さい。黄耆はこの漢方薬において、補気健脾作用によって利水する効果を発揮しています。

【西洋医学的に見る黄耆】

黄耆の水煎液やエタノールエキスには血圧降下作用や利尿作用が報告されています。

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