更年期と鍼灸
女性の症状を改善させるための鍼灸は、東洋医学でいう女性性である「陰」をコントロールすることが大切です。
陰は、女性、下にさがる、寒(冷やす)方向に下げる働きがあります。更年期の時期には、陰が減ってくるため、色々な症状が起きると考えます。
例えば、火照るという症状について解説します。陰は、冷たい方に属し、体の中を冷やすという意味合いも持っています。更年期の時期(7×6歳)頃になり、陰のちからが落ちてくると、体の中を冷やす力が落ちるため、「かっかする」「ほてる」などの症状が出てきます。
また、陰は「下に下げる力」を持っているため、熱を下に下げることができなくなると顔が火照る感覚になります。
陰のエネルギーをどう増やすか。陰は食べ物から体の中で作ることになるため、漢方薬のように口の中から陰のエネルギーを増やしていくというのが更年期の東洋医学の考え方になります。漢方で取り込んだ陰のエネルギーの通り道である任脈(体の中心線)などの道を、鍼灸で整えることが大切です。
例えば下腹部を温めるなどの方法で任脈を通したり、セルフケアではホッカイロなどで下腹部を温める、当院であれば「もぐさんの箱灸」などで温めるなどは良い方法です。
鍼灸で気の巡りを良くすると考えると、合谷や太衝というツボを使用したりします。
陰である血を巡らせるためには、気で循環させないといけないです。イメージとしては、古くなってしまった水道管を復旧させるため、まず詰まりを水で押し流してキレイにするようなイメージです。
こういったイメージですね。
鍼できれいな通り道を作り、漢方で陰を食物として摂取して、体に陰のエネルギーを蓄えることで、更年期の症状を和らげるのが東洋医学的な考え方になります。
まとめ
東洋医学的には、更年期症状は、陰の不足による症状と考える。
陰を増やすために、口や胃腸から陰のエネルギーを取り入れる(漢方)。
陰の巡りをよくするために、陰エネルギーの通り道を鍼灸で整える。
そういった風に、東洋医学ではアプローチします。
西洋医学のホルモン補充療法等と併用して行うことができます。
逆子に対する鍼灸(お灸、至陰)
逆子にお灸は、灸の国家試験などにも出てくる有名なツボがあり、至陰と呼ばれています。
逆子のツボとしては、至陰というツボが有名です。
JAMAにも出ている論文の解説などをしています。
胎動の回数が増えていることが逆子の灸の効果では?という推測があります。