片頭痛に対する非薬物療法や鍼灸施術をお探しの方へ

片頭痛で毎日の中でのつらい瞬間が多いと、とても辛いですよね。痛み止めが効かずに困っている方や、痛み止めが手放せない方も多くいらっしゃいます。

でも、今飲んでいる薬だけが唯一の解決策ではありません。この記事では、薬物以外の方法で片頭痛の症状を和らげるアイデアや、鍼灸などのアプローチを紹介しています。少しでも楽になる方法が見つかるかもしれません。

この記事では、大幅に進歩している片頭痛の薬物治療の紹介と、鍼灸という選択肢について内科専門医が公平な立場から紹介します。片頭痛を和らげたい方は、ご一読ください。

STEP
片頭痛かなと思ったら、まず医療機関(クリニックや病院)の【頭痛外来】を受診しましょう。

片頭痛かな?と思ったら、頭痛外来を受診することをオススメします。
① 頭痛薬は、適切に使用しないと「薬物乱用頭痛」という頭痛薬由来の頭痛が出ることがある
② 片頭痛の治療薬は「有効性の高い新薬」の出現など目覚ましい変化を遂げている
③ ①、②のことから、初期から適切な「片頭痛治療薬」を選び使用することが大切です。

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頭痛外来での治療薬と鍼灸を併用、もしくは減薬時に鍼灸を併用したい場合、お薬以外の選択を相談したい場合はご相談ください

薬物療法と鍼灸の併用や、鍼灸での頭痛緩和には是非ご相談ください。

目次

片頭痛と鍼灸~頭痛の診療ガイドライン2021年より(日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会発行)~

頭痛の診療ガイドライン2021は、2021年に発行された医師向けの頭痛診療ガイドラインです。

その中で、鍼灸は肯定的な紹介をされています。

鍼治療は片頭痛の治療に有効であるという報告があり、試してみる価値があると考え られる。

頭痛診療ガイドライン2021、p66より引用

片頭痛急性期(とても痛いとき)と鍼灸

片頭痛急性期の補完代替療法としては,鍼治療,ハーブ,カフェインなどがある. 片頭痛急性期の鍼治療は偽鍼治療や自然経過より有効であるがトリプタンより効果は少ないと報告されている トリプタンの使用できない例や薬物療法を希望しない例,薬物を用いづらい例の治療オプションとなりうる .

鎮痛の作用機序としては,鍼刺激により神経線維の受容器であるポリモーダル受容器が興奮し,続いて,Aδ 線維や C 線維が興奮すると脊髄後角を 経由し延髄大縫線核や中脳水道中心灰白質などの下降性抑制系や広汎性侵害抑制調節などの鎮痛機構が賦活されることによるとされる。

頭痛診療ガイドライン2021、p179-180より引用

片頭痛慢性期(普段の痛み)と鍼灸

近年は非薬物療法にも改めて注目が集まっており,エビデンスも集積されつつある.海外のガイドラインやステートメントでは片頭痛急性期に対する非薬物療法としてニューロモデュ レーション (磁気刺激・電気刺激)や認知行動療法) (認知療法,バイオフィードバック,リラク セーション),鍼治療)が紹介されている.ニューロモデュレーションとして近年はリスクもコストも低減可能な多様な非侵襲的神経刺激法が開発されてきており,経皮的三叉神経刺激装 置(CEFALY ®),非侵襲的迷走神経刺激(nVNS)装置(gammaCore Sapphire TM),単発経頭蓋磁気刺激装置(sTMS mini TM)の 3 つのデバイスが FDA により認可されている(急性期治療としては 3 種とも認可,予防療法としては CEFALY ® および gammaCore Sapphire TM のみ認可.CQ II-3-18 参照). 非薬物療法は,薬物療法に対する不応例,不耐例,禁忌例,患者の嗜好,妊娠中・授乳中の女 性患者などに対して考慮されるが,薬物療法との併用により単独治療に比べより高い効果が期待しうることも示されている

頭痛診療ガイドライン2021、138pから引用

片頭痛の鍼灸治療では、特定の頭痛の種類に対応するために異なる経絡やツボが利用されます。例えば、後頭部の片頭痛に対しては、「太陽膀胱経」が重要です。一方、側頭部の場合には、「少陽胆経」が対応します。

具体的な治療法として、緊張型頭痛には次のツボが使われます:

  1. 上天中(じょうてんちゅう)
  2. 風池(ふうち)
  3. 肩井(けんせい)
  4. 率谷(そっこく)

片頭痛に対しては、以下のツボが頻繁に利用されます:

  1. 頭部の率谷(そっこく)
  2. 下肢の足臨泣(あしりんきゅう)
  3. 太衝(たいしょう)

これらのツボは、片頭痛の痛みや症状の緩和を促進するために刺激されます。

当院では、片頭痛に対する鍼灸施術を行っております。

片頭痛の痛みを減らしたい、痛くなる頻度を減らしたい、薬と合わせて鍼灸を使って症状を楽にしたい、お薬が何らかの理由で抵抗がある、という方は、是非ご相談ください。

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