丁子(チョウジ)の効能・使用される漢方薬 西洋医学との関わり

丁子(チョウジ)は、フトモモ科の丁香の花蕾を乾燥させた、温裏薬に分類される生薬です。インドネシア、アフリカ東海岸、マダガスカル、スリランカを産地とし、精油、フェニルプロパノイド、セスキテルペノイド、タンニンを成分としています。また、丁子はクローブというスパイスの事で、歯痛の鎮痛剤や、ゴキブリ除けとしても使用されています。

【中医学的に見る丁子】

丁子は脾、胃、腎系を帰経とし、味を辛、性を温とする生薬です。顕著な降逆作用(痰、湿、食べ物が胃に溜まる事によって逆流してしまうのを抑える事)がある為、胃が冷える事によって生じる嘔吐、吐き気、食欲不振に使用されます。また、腎を温めて陽を増す力もある為、老化による下肢の衰え等にも使用されます。

【主な漢方薬】

:打撲による腫れ及び痛みに使用される漢方薬です。丁子はこの漢方薬において、気を巡らす効果を発揮しています。

:生薬「川芎」のページを参照して下さい。丁子はこの漢方薬において、寒を散らし気を巡らせる効果を発揮しています。

【西洋医学的に見る丁子】

チョウジのフェニルプロパノイドの一つであるオイゲノールには、鎮静、鎮痙、抗炎症、下痢止め、抗菌作用があります。

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