木香(モッコウ)の効能・使用される漢方薬 西洋医学との関わり

木香(モッコウ)とは、キク科の植物である雲木香の根を乾燥させた理気薬に分類される生薬です。中国、インドを産地とし、精油を主成分としています。

 

【中医学的に見る木香】

脾、胃、大腸、胆経を帰経とし、味を辛、苦、性を温とする生薬です。脾胃の気が滞る事によって食欲不振、腹痛、消化不良、腹部膨満感や下痢などを呈している際に使用されます。

 

また脾の運化機能が失調してしまうと、脾と相克関係にある肝の気の流れが悪くなる為、そのことによって生じる黄疸、口の中が苦い、脇腹や胸側部が張って苦しい際にも使用されます。

 

【主な漢方薬】

  • 加味帰脾湯(カミキヒトウ)

:取りこし苦労の不眠症や精神不安で用いられます。木香はこの漢方薬において、気を散らし流す働きを発揮します。

 

  • 女神散(ニョシンサン)

:生薬「川芎」のページを参照して下さい。木香はこの漢方薬において、気を散らし流す働きを発揮します。

 

【西洋医学的に見る木香】

木香には迷走神経、中枢神経を抑制する作用が報告されています。また、気管支や小腸の平滑筋に対し、顕著な鎮静作用が示さたり、その他にも血圧を降下させる作用も報告されています。

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