遠志(オンジ)の効能・使用される漢方薬 西洋医学との関わり

遠志(オンジ)とは、ヒメハギ科のイトヒメハギの根を乾燥させた安神薬に分類される生薬です。中国、内モンゴルを産地とし、サポニンを主成分としています。

 

【中医学的に見る遠志】

肺、心経を帰経とし、味を苦、性を微温とする生薬です。心神不安、動悸、不眠、健忘に用いられます。また、乳房の腫れによる痛みには遠志をお酒で服用するか、外用薬の湿布として使用してください。

 

【主な漢方薬】

:病み上がりや過度の精神疲労時の不眠、貧血、健忘症に使用されます。遠志はこの漢方薬において、補血することによって精神を安定させる効果を発揮しています。

 

  • 加味温胆湯(カミウンタントウ)

:不眠症に随伴する驚悸症に用いられる漢方薬です。本漢方薬の原処方は胃腸薬である為、胃弱の人にも安心して使用できます。遠志はこの漢方薬において、補血することによって精神を安定させる効果を発揮しています。

 

:十全大補湯証に似て、なおかつ消化器と呼吸器に水毒と微熱を生じ呼吸困難、食欲不振、不眠や健忘等がある際に使用されます。遠志はこの漢方薬において、補血することによって精神を安定させる効果を発揮しています。

 

【西洋医学的に見る遠志】

遠志には、cAMPフォスフォジエステラーゼ阻害作用や中枢抑制作用が報告されています。

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