防風(ボウフウ)の効能・使用される漢方薬 西洋医学との関わり

防風(ボウフウ)セリ科のボウフウの根及び根茎を乾燥させた、辛温解表薬に分類される生薬です。中国を産地とし、クマリン誘導体、クロモン誘導体、ポリアセチレン化合物を成分とします。

【中医学的に見る防風】

防風は膀胱、肝、脾系を帰経とし、味を辛、甘、性を微湿とする生薬です。外感風寒による頭痛、身痛、悪寒にも、外感風熱による発熱頭痛、目の充血にも使用されます。また、風寒湿による関節疼痛や四肢の痺れにも使用されますが、あくまでも外風が原因の症状のみにであって、血虚に起因する痺れ症状には使用しないようにして下さい。

【防風が使用される主な漢方薬】

:体力がある方に対する、全身性の清熱作用を持つ漢方薬です。肥満症に使用されることが多いですが、水太りで疲れやすい方にではなく、骨格が逞しい脂肪性肥満の方に使用される漢方薬です。防風はこの漢方薬において、辛温解表作用を発揮しています。

:生薬「胡麻」のページを参照して下さい。防風はこの漢方薬において、風を除いて痙攣を止める効果を発揮しています。

:生薬「桔梗」のページを参照して下さい。防風はこの漢方薬において、体表部を消炎解毒する効果を発揮しています。

【西洋医学的に見る防風】

防風のクロモン誘導体には血圧降下作用が認められています。また、煎出液をラットに経口投与したところアジュバント関節炎が抑制された事が報告されています。

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